進化しつづける毛髪治療。近未来の治療法は?
医療技術の進化は止まることがありません毛髪治療もその例外ではありません。現在の薄毛・脱毛などの毛髪治療は、外用療法、内服療法、毛包移植、カツラが治療、改善法の手段です。
しかしどれもいまだ毛髪治療において抜本的な症状の解決法が現れていない現在未来へ向けて新しい治療法の研究が進んでいます。
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現時点での最も効果の高い毛髪治療とは
カツラ(ウィッグ)などは今まで話したように毛髪治療ではありませんので、ここでは割愛させていただきますが現段階で最も効果の見込める毛髪治療での薄毛や脱毛の改善が見込めるのが「毛包移植(自毛植毛)」になります。
言葉の通り自身の自毛を毛包単位で薄くなった皮膚に移植し植毛するものですが、薬剤による治療が見込めない脱毛症に悩む方には効果的な方法といえるでしょう。
毛包移植は通常「後頭部・側頭部の毛包を移植」致します。この毛包を薄毛や脱毛した「前頭部や頭頂部」に移植する施術で、生着率は90%もあるとデータでは語っているのです。
脱毛・薄毛のメカニズムは男性ホルモンによるジヒドロテストステロン(DHT)の影響を受けてやがて抜けてしまいます。頭頂部や前頭部の毛髪はこのDHTの影響を受けやすい男性ホルモンレセプター(受容体)があり、薄毛や脱毛による抜け毛が起こりやすいのです。
しかし、毛包移植での後頭部や側頭部の毛髪には、この男性ホルモンのレセプターはありません。したがって何処に移植されようが生涯硬いままの毛を保ちながら育毛ができます。
この毛包は脱毛した皮膚に移植されても、もとのあった場所の性質を持ち続ける特性があるのです。
毛包移植(自毛植毛)の問題点
毛包移植(自毛植毛)において話題となったのが、イングランドのプレミアリーグの名選手「ウェイン・ルーニー」が有名です。彼はこの毛包移植で頭頂部と前頭部の自毛移植を施して脱毛症を改善されています。
しかし、この毛包移植も限度があります。それは個人差もありますが「毛包には数に限り」があるということです。
後頭部から切り取った毛包を脱毛した皮膚に移植するわけなので数が増えるのではなく、量にもよりますが二三回移植すれば限界に達してしまうケースも有ります。
また、毛包移植には対象となる人への施術の時期が問題となるケースも有ります。それは若い年齢の時期に毛包移植を施すと改善はできますが、植毛した皮膚の周りに元々あった頭頂部の毛は年齢とともに抜け落ちていく事があり外見が損なわれることも考慮しなければなりません。
したがって、対処方法は医師とよく相談して施術をお考えください。
関連サイト:期待できる最新植毛とは
最新毛髪治療研究は、再生医療
近未来の脱毛・薄毛の治療法として研究が進んでいるのが、頭髪の本数を増やすいわゆる「再生医療」の研究です。髪の毛を作る細胞を培養して増やします。その培養した細胞を本人に戻すということが毛髪再生医療です。
髪の毛を作る細胞のなかでおおもとになる毛包の幹細胞についても研究がすすみ、多くのことが判明しました。毛包幹細胞や色素幹細胞が立毛筋が付着するバルジとして必要です。そして、毛包の再生、毛包形成を引き出すには毛包細胞以外に毛乳頭細胞が必須です。
培養した毛包幹細胞のみでは表皮しか再生できませんが、毛乳頭細胞を加えるなど、完全な毛包細胞をめざし、本来の性質と異なるものになる可能性もあるという考え得るリスクの解決も含め世界中で研究を行っています。
髪の毛を作る組織の再生は「体性幹細胞」抜きにして語れない
髪の毛を作る細胞には幾つもの種類がありますが、大本は毛包の幹細胞です。ダメージを受けた髪の毛の細胞組織を再生するには体性幹細胞が必要です。
人の体内の組織にある幹細胞のことで、代表的なものには「造血幹細胞・神経幹細胞・皮膚幹細胞」などがあり、特性として個々に限られた細胞にしか分化しないものや、広い範囲で細胞の分化が出来るものがある。
毛髪の再生医療には欠かせない細胞であり、生体内から切り離された細胞は毛を作る能力を失ってしまうリスクを解明するためには欠かせない細胞です。
毛髪再生医療も研究が進んでいる
毛乳頭細胞以外の全く異なるアプローチでの毛髪の再生研究も進んでいます。イギリス、アメリカの民間研究所が、すでに動物実験で良好な結果を得られ、人への適用に向けて臨床実験へ進んでいます。
再生医療として認可が受けるまでにはまだ長い時間がかかりますので、日本で薄毛や脱毛症に悩む患者さんがこの治療を受けられるようになるのはまだ先のことなります。
近未来の医療技術と言われていた毛髪再生の技術が実現すれば、男性型脱毛症だけではなく、他の病気や外傷によって脱毛してしまった人たちにとっても新しい治療法の応用していくことができるのです。
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