闘病中の脱毛には最新技術の医療用ウイッグと選び方のポイント
薬の副作用などで治療中に脱毛や薄毛になる患者さんのために、毎日の生活において精神的なサポートをはたす必須アイテムが医療用ウイッグ(カツラ)なのですが、世間では脱毛、薄毛の改善法として植毛や投薬以外として一般的に知られているのが、ウイッグ(カツラ)の着用です。
特に女性の方には、闘病中の脱毛において髪の問題は何より「悲惨で辛く精神的に落ち込む」ことが多いのが実情ですが、そもそも医療用ウィッグは治療とは関係がないものです。しかし近年では患者さんのQOL(クオリティ・オブ・ライフ)として重要視されています。、
ウイッグは着用によって、頭部全体を覆うものですが、部分ウイッグは薄毛部分のみを覆うものを指しています。
外傷や病気の治療で髪の毛を失ってしまった人や、重症の円形脱毛症がある方など、また抗がん剤での副作用で一時期脱毛された方などウイッグは多くの人にファッションだけではなく、治療過程で利用されています。
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脱毛の解決方法としての医療用ウイッグも品質向上
抗がん剤患者などのQOL(クオリティ・オブ・ライフ)として重要視される医療用ウイッグですが、現在においては品質もかなり向上しています。
ウイッグといえば、生え際が不自然な感じになってしまっていたのが欠点といわれていましたが、化学樹脂による人工皮膚の開発により頭皮に接着させると色が同化し、自然な生え際の処理ができるようになりました。
化学樹脂による人工皮膚|製造工程
またウイッグ用の毛髪も以前は人毛を使用するのが一般的でしたが、最近は人毛ではなく、優れた人工毛髪が開発されたことで頭部に残っている自毛と毛色が近く、太さも同様のものを選ぶことができ、ウイッグ特有の不自然な感じをなくすための、技術に進歩や工夫ができるようなりました。
優れた人工毛髪と人工皮膚の活用例
医療用ウイッグと男性型脱毛症との相違とは
外傷や病気で失った髪を治療する段階で使う医療用ウイッグと男性型脱毛症でのウイッグは目的が少し異なるが概ね次の通りの内容です。
男性型脱毛症での治療に「ウイッグ(義髪)」は含まれませんが、症状のカムフラージュとして外観を整え、自毛を補填するには重要なパーツとして認識されている。
また、女性での脱毛症や年令による薄毛対策としても有用なアイテムであり、近年では若者あいだでのファッションとしてのカツラを「ウイッグ」と称してファッション的要素を取り入れたウイッグも流行している。
医療用のウイッグとして医学的な「QOL」についての影響は、ウイッグが及ぼす患者に対してボディーイメージの改善は認め、副作用もないことがあげられるがいまだ具体的な有用性を示すデータの報告はない。
しかし医療用ウイッグと男性型脱毛症(AGA)用のウイッグは医学的には治療目的の過程において有用性は医学会でも認知されている。
医療用ウイッグの選び方
あなたが必要とするウイッグはどのようなものか、次のポイントを確認しましょう。
- ヘアスタイル
あなたの今までのヘアー・スタイルに近い自然なものを選びのか、新しくイメージを変えて楽しむのか。 - 生活スタイル
日々の生活シーンでどのように使用するのか、仕事や趣味のお付き合いなどを考える。 - ファッション
闘病中でもカジュアル、フォーマル、スポーティーなどでファッションを楽しみたいのなら服装の好みとあっているか。 - コスト
治療費もかかる中、どの程度まで医療用ウイッグに費用をかけられるか。
オーダー品・既製品・セミオーダー品の違い
ウイッグにはいろいろとオーダーの種類があります。医療用のウイッグにおいても様々であなたにあった使用目的や費用なども考えて利用しましょう。
1.オーダー品とは
- ご自身の頭の型を取ることから始まります。
- 毛質・色・スタイルも選べるのでフィット感がよく、自分の希望するスタイルが作れます。
- 値段はやや高めで仕上がりまで1ヶ月ほどかかります。
2.既製品とは
- 購入した日から使用でき、値段は比較的安く手に入れられます。
- メーカーによってはファッショナブルなスタイルのものを取り揃えています。
- 頭の大きさもアタッチメントで可変できるものを選びましょう。できれば試着をしっかりして自分に合うものを見つけましょう。
3.セミオーダー品とは
- スタイルや毛質など、いくつかの限られた選択肢の中から自分に合ったものを選んで作ります。
- メーカーによってシステムが違いますので、よく確認しましょう。
医療用ウイッグを選ぶときの注意点
医療用のウイッグを選ぶには患者である個々の人の症状により、幾つかの注意点があります、医師とよく相談して業者に問い合わせてみましょう。
アドバイス
- 頭皮を刺激せず、不潔にならないこと。
- 治療後の発毛を妨げないこと。
- 違和感が少なく美容的にも優れていて自然であること。
- 充分なカウンセリング知識とアフターケアが出来る技術が備わっていること。
- 適正な価格であること納期が早いこと。
- 脱毛前にサイズを合わせないこと。
ウイッグの歴史。人はいつからウイッグを使っているのか
人のウイッグを着用は、ウイッグを身に着けたミイラがエジプトなどで多く発見されたことから、古代オリエント人やエジプト人の時代まで遡ることができます。
そして、西洋史などでよく知られているように16~17世紀のヨーロッパでは、貴族、王族、芸術家などの間でウイッグを活用されていました。この時代は、ウイッグをかぶることが高貴な身分の証明でもありました。
1950年代には女性のファッション用の部分ウイッグ「ヘアピース」が流行しました。1960年代になると、男女ともにファッションとしてのウイッグが一般化されると同時に、医療用のウイッグも開発され始めました。
当初はファッション用と医療用で明確に分けられてはいませんでしたが、現在では抗がん剤治療などの患者用などでウイッグの利用が重視されるようになり、医療用ウイッグ専門業者もあります。
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